【本】ピープルウェア Peopleware
こんばんは Mitsuharuです( •̀ㅁ•́ )
かの有名なクックパッド開発者ブログで紹介されている本を
今年は読了していきたいと思います。今回はその第三弾『ピープルウェア』です。
実際のところ、ソフトウェア開発上の問題の多くは、技術的というより社会学的なものである。
本書では、人に絡む問題を社会学と呼び、設計・開発技法の問題は技術的と区別しています。そして前者の人が絡む問題のほうが多いと述べられています。何となく理解・想像しやすいかもしれません。
プロマネのマネージメント力であったり、開発者間の意思疎通がうまくいっているどうかだったりが開発の成否に直結します。そして、ITの多重下請け構造は特に社会学的な問題につながりやすい気がします。元請けからの距離が遠くなるほど、コミュニケーションの難易度が飛躍的にあがるのではないかと思います。
プログラマーの能力差が10倍であることは理解できるが、企業自体の生産性も10倍の開きがある。
「優秀なプログラマーはある特定の企業に偏在し、またそうでないプログラマーも別の企業に偏って分布する」というハーランミルズの予見があります。類は友を呼ぶという言葉が思い出されます。
技術力の高い人は、よりレベルアップを目指して、あるいはよりよい環境を求めて転職しているのではないでしょうか。結果、技術力がそこそこの人しか残らない企業もあるかもしれません。
そして、環境による影響もあります。技術力の高い人と一緒にペアでプログラミングを行うと、低い側の人の能力は引き上げられるそうです。他方、開発を投げ出してしまう人と一緒にプログラミングをすると、悪い影響は伝播するとのこと。どんな人と一緒に働くか選ぶことがとても大事だと思いました。
人は、期限通りに仕事をするために多くの残業をするのではなく、仕事が期限通りできそうもないことがわかったときに、非難から身を守るために残業するのだ。
心にぐさっと来る言葉ですね。。これだけの時間頑張りましたが駄目でした
という保身に残業が使われることもあるのではないでしょうか。理想は、想定よりも
時間がかかってスケジュールが厳しいときは再調整で解決できればいいのですが。
他にも、オフィスの環境が生産性を上げるために大事だとか、残業はよくないといった
ことだったり、マネジメントに関わることが学べます。チームを率いる人や、上司や会社の良し悪しをどういった観点で見ればよいかと思う若手にとって役立つ1冊になっています。
ピープルウエア ヤル気こそプロジェクト成功の鍵 / トム・デマルコ 【本】
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